遺産分割協議成立後に新たな相続人の存在が判明した場合の対応

遺産分割・遺留分

1 事例

被相続人Xの相続に関し、共同相続人である配偶者Y、XとYとの間の子らA、B、Cの4名との間で遺産分割協議が成立した。同協議に基づき、Xの遺産である不動産の相続登記を行おうとしたところ、Xには養子Dが存在することが判明した。

2 解説

遺産分割協議は、全ての相続人が参加してなされる必要があり、一部の相続人を欠いてなされた遺産分割協議は無効となります。上記事例においては、Y、A、B、Cの間で成立した遺産分割協議は、共同相続人Dの参加を欠くものですので、原則として無効となります。

この場合、原則としては、共同相続人Dを加えたうえで、遺産分割協議をやり直す必要があります。

他方で、共同相続人Dが相続放棄を行った場合、Y、A、B、Cの間で成立した遺産分割協議は有効となります。
このとき、Dの相続放棄手続が遺産分割協議よりも後になされた場合でも、相続放棄の効果は相続開始時に遡及しますので(民法939条)、既になされた遺産分割協議に影響を与えることはありません。

上記事例のような養子(養親)の他、認知をした子(親)や、異父(異母)兄弟姉妹については、共同相続人として見落とされやすいため、遺産分割協議の際には、戸籍等を確認したうえで、共同相続人に過不足がないかを確認する必要があります。

弁護士: 土井將